九谷柿右衛門写奈良茶碗

2021年04月03日

金沢は桜が見頃を迎えて兼六園のあたりは花吹雪が美しいです。

明日からは雨模様らしいので、今年の見頃は今日まででしょうか。

本日は桜にちなんで綺麗な蓋物をご紹介いたします。

九谷 柿右衛門写奈良茶碗

口径 10.3㎝

高さ 7.9㎝(蓋込み)

尾長鶏と芭蕉、桜、笹の描かれた蓋物です。

芭蕉の上を飛ぶ尾長鶏・桜の根元の太湖石・桜の幹と遠景の花葉は染付で、それ以外は赤く縁取られて色絵金彩で描かれています。

蓋も身も口は金彩で縁取られています。

華やかな春の雰囲気の蓋物ですが、染付を所々用いることで落ち着きが生まれ、器という画面に白の余白も作ることで品良く仕上がっています。

蓋を開けると側面に桜が描かれており、お料理を盛ると丁度お料理の上に桜が降りそうな絵付けとなっています。

お碗としては小振りで、シャープな形をしていますので、身は向付に蓋は盃に使用しても良いのではないでしょうか。

あとはお気に入りの徳利を合わせて、花見酒をすぐに始められる蓋物です。