沢田宗沢蒔絵足付膳

2022年10月28日

 

気持ちの良い秋晴れが続きましたが寒暖差が激しく冬が近づいているのを感じますね。

大美特別展、東美アートフェア、11月初めには金美正札会と毎月のようにイベントがあり秋は何かと忙しないです。

さて、本日は洒落た足付きのお膳をご紹介いたします。

 

沢田宗沢作蒔絵足付膳(明治)

縦  25.0cm

横  25.2cm

高さ 11.0cm

 

<作家略歴>

沢田宗沢(さわだ・そうたく)

1830年(天保元)-1915年(大正4)

幕末明治期の蒔絵師。本名は次作。号は宗沢、宗沢斎。

梅田三五郎に師事し、椎原系の加賀蒔絵の伝統を生かした独自の作風を完成した。

国内外博覧会に出品し、受賞を重ねる。

正統派の加賀蒔絵を正しく受け継いだ精巧な作風で知られ、金沢における明治の代表的蒔絵師である。

 

 

足付きの一見シンプルな吸物然ですが、よく見ると膳の淵には唐草の蒔絵が施されており盆の部分にも細工があったりと手が混んでいます。

盆は隅切りになっており表は溜塗りで軽やかに、裏や脚の部分は黒塗りで他を引き立たせるように作られています。

装飾を見ると下方に斜めに桐と鳳凰の紋様が黒漆で描かれています。

踊るように舞う鳳凰の腹には金粉が蒔かれ華やかさを醸し出しています。

100年以上もの時が経っていますが反ったり狂うこともなく木地の仕事の良さが伺えますね。

 

 

昔は畳の生活だったため足付きのお膳が多く残っていますが、現在はテーブルを使う家庭が多く足付きのお膳は敬遠される傾向にあります。

需要がないと価格も下がってしまい、とても良く作られたお品も信じられないような価格で手にすることができ、嬉しくもあり寂しくもあります。

畳やラグに座るときのミニテーブルとして、三宝のように飾り台として使ってみるなど現在の生活スタイルに合わせて、使い方を変えて寄り添ってゆきたいですね。