加藤長寿 燗鍋 對

2014年04月19日

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加藤長寿は加賀大樋焼の一派の分家に生まれ、幕末から明治にかけて活躍した陶工です。残念ながら45才の若さで亡くなりました。
大樋の姓は持たないものの、高い技術を持ち「大樋長寿」の名前でも賞賛されました。裏千家の家元が箱書をしたものもあります。

このお品は、大樋焼き特有の飴色と砂まじりの釉薬が味のある肌合いを見せています。また、注ぎ口の繊細な作りも見所の一つかと思われます。
内側をのぞいてみると表面とはまた違った滑らかな様子も見られ、蓋を開けた時にも楽しむ事ができます。

夏にはガラス製のお猪口と合わせて淡麗のお酒で涼しげに、冬には土もののお猪口と合わせて熱燗やぬる燗でほっこりと。
燗鍋とはもともと懐石料理で使われる酒つぎですが、この燗鍋は口が大きく量もたっぷり入りますのでお吸い物や鍋物などお料理を入れても楽しめそうですね。


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