松手付莨盆
2016年08月06日
松手付莨盆 19世紀
縦 13.0cm
横 12.0cm
高さ 24.0cm
名前の通り莨入れではありますが、今は中に西山さんの玉葱一輪挿しを入れて花器として使っています。
ゴツゴツとした動きのある持ち手が、節くれ立っていて全体的にずっしりとした重みを与えてくれます。お茶席では莨盆の持ち手の所を握って持つ事はありませんが、そっと手を添えてみると節のおかげで掌にしっかりと馴染みます。
そして持ち手ももちろん見どころではありますが、もう一つこの莨盆の面白いところは側面です。
実は側面の材は四面とも節の部分が使われており、どの角度からみても色々な表情を見せてくれます。
小さな節もあれば斜めに伸びている節もあり、色合いも様々です。
これまでもお茶人の方々に好まれてきたことと思います。
時代が付いて全体的に、柔らかく、飴色になったこの莨盆に、夏のお花ルドベキアの鮮やかな黄色が良く映えますね。
季節に合わせて、竹や陶器など花器の素材をかえてみるとまた雰囲気が変わって、楽しめるのではないでしょうか。