九谷寿楽窯 蕪画猪口
2016年12月09日
東美歳末正札会も無事に終わり金沢に帰ってまいりました。
東京から金沢に戻るとやはり寒さが身にしみます。
鰤起しの霰や雷も降り始めて、気がついたらもう年末になってしまいそうですね。
さて、本日はお正月にぴったりなおめでたい文様の猪口をご紹介いたします。
九谷寿楽窯 蕪画猪口(昭和)
口径 7cm
底径 3cm
高さ 6cm
踊るような蕪の画が印象的なこちらのお品は昭和の頃に九谷寿楽窯で作られました。
九谷寿楽窯は旧九谷村で開窯され、後に山代に移築された「再興九谷吉田屋窯」の本流を汲む窯元です。現在は三代目の嶋田寿楽が作陶を続けています。
(上から見た様子)
(高台の様子)
金襴手の華やかなお品ですが、丸みのあるフォルムが親しみやすさを感じさせてくれますね。
蕪は縁起の良い食べ物としておせちの蕪菊花や蕪寿司などにも使われます。
七草粥では邪気払いや無病息災の願いも込めて食べられます。
端反りなので口当たりもよく湯のみやぐい呑みとして使うのはもちろん、デザートの器としてぜんざいやプリンを上品に盛るとおもてなしの席に華を添えてくれます。
また、少し厚手の作りなので茶碗蒸しや蓮蒸などの蒸し物にも使えます。
落ち着いた赤の色が映えてお料理を引き立ててくれるので使いやすいお品です。
今回は東川さんの燿彩小皿と英国アンティークスプーンと合わせてみました。
合わせるお品によって表情がかわるのでいろんな組み合わせを見つけてくださいね。