永寿 色絵蓋物碗
2017年05月06日
新緑のまぶしい季節になりましたね。
ゴールデンウィークの祝日三日間はお店を閉めていましたが本日から通常営業いたします。
これからの季節にむけてお店のお品替えも進めているのでお近くまでお越しの際は是非ご来店くださいませ。
さて、本日は絵付けの爽やかな蓋物碗をご紹介いたします。
色絵蓋物碗 矢口永寿作 <大正~昭和か>
全体高さ 8cm
口径 7cm
底径 4cm
器形は朝顔形で口縁部にかけて広がっており、高台の周りはシャープに作られていてすっきりとした印象を受けます。
赤・緑・青・黄と多彩に軽々と描かれた花は少し不思議な形をしており、遠目に見ると瓔珞文のように見えてきます。
蓋を持ってみると高台が手にかかりやすいように工夫されています。
また、奈良碗のように蓋も皿として使えるように絵が描かれているので少し得をした気分になりますね。
裏返すと「九谷永壽」の落款がみえます。
永壽窯は明治42年に山中町に開窯し茶道具の製作を得意としました。
現在、四代矢口永寿が窯を継いで、作陶を続けています。
共箱ではないので何代目かはわかりませんが2代目の頃に作られたものではないかと思われます。
図柄が軽やかなので奈良碗としてだけでなく蒸し物や甘味も似合いそうですね。
今回は高麗青磁の小皿を添えて爽やかに、組み合わせ次第で可愛らしくも涼やかにもなりそうなお品です。