大聖寺伊万里小皿
2017年07月07日
梅雨らしい天気の金沢ですが晴れ間には蝉の声も聞こえてきて、夏の訪れをひしひしと感じます。今年も暑くなるのでしょうか。
さて今日ご紹介するのは大聖寺伊万里の小皿です。
赤がはっきりと主張した華やかな印象を受けますが、青や緑もバランス良く使われており、いつでも使いやすいお皿です。
大聖寺伊万里
枇杷紅葉紋小皿<明治〜大正>
直径 11.5cm
底径 6.3cm
高さ 3.0cm
巾着袋をしぼったような花瓶に大きな花(牡丹か?)、それを中心に枇杷が描かれています。
枇杷は、実が黄金色で形も美しい果実ですが、たくさん実をつけることから子孫繁栄の果実として中国で親しまれています。
その他にも紅葉した紅葉が繭形の窓内に描かれています。二本の棒のようなものは建物の門でしょうか。
紅葉と枇杷という取り合わせは珍しいように思いますが、意匠化された枇杷と、情景の中の紅葉が一つのお皿にまとまっているのは面白いですね。
また口縁部には不思議な模様がビーズ飾りのように描かれています。なんだか最近の暑さのせいか海の生き物の模様のように感じられます。
秋になったら秋に実る果物にみえるようになるかもしれません。
しっかり描いている部分と抽象的な模様を敷き詰めた部分の混在がおもしろい小皿です。またかっきりとした口縁部と少し深めの見込みの為、ちょっとした水気のあるものを入れても大丈夫です。
今回は夏のお菓子、麦羊羹をのせてみました。