伊万里染付秋草文猪口
2018年06月09日
梅雨入り前の暑い日が続いていましたが、昨日の雨で暑さも少しおさまりほっといたしました。
田植えが終わった田んぼはこれから生き生きとして、すでに大合唱の蛙の鳴き声も益々大きくなりそうですね。
さて、本日はこれからやってくる暑い日に備えて染付の青と落ち着いた雰囲気の涼やかなお品をご紹介いたします。
伊万里染付秋草文猪口<江戸後期>
口径 8.0cm
底径 6.0cm
高さ 6.5cm
口が広く全体的に大きめの猪口ですが、薄手ですっきりとしているため主張しすぎず程よい存在感があります。
全体に釉薬が薄くかかり、際などの釉が溜まった部分はやわらかく青味がかっています。
高台には流れるような「福」の字が見受けられます。
染付でさっと描かれた絵はやや崩れていますが菊や桔梗、女郎花などの秋草でしょうか。
暑い時期に侘びた涼しさを愛でるのも良しとして、あえてこの時期から店頭に並べております。
蕎麦猪口として使うのはもちろん、口が広めなので小向付としても使えそうですね。
今回は焼酎用のロックグラスに見立てて写真を撮ってみました。
大きめの氷を入れれば猪口を傾けるたびに聞こえるカランコロンと涼やかな音も楽しみのひとつになりそうです。