「溜塗鱗鶴縁高十二客」

2024年12月21日

今日は冬至です。1年で最も日が短い1日とされ、冬も折り返しということになるのでしょうか。まだまだ寒く、雪もこれからかと思われますが、暦の上では少しずつ春に近づいているのですね。

さて、今回は新年を意識しまして、ひとつ縁高をご紹介いたします。

「溜塗鱗鶴縁高十二客」
即中斎箱
昭和
幅24cm 奥行11.5cm 高さ5.8cm

三角形の珍しい縁高です。全十二客、それぞれに蓋がついています。
三角形の直角と鋭角がすっきりとシャープな印象を与えます。

全体は溜塗、木地が透けて見える塗り方で手取りも軽いです。

正面には鱗鶴が描かれています。鱗鶴は三角形の中に鶴の頭を描いたデザインの紋様です。三角形の鱗紋は厄除け、鶴は延命長寿の吉祥紋としてよく知られていますね。

サイズ感はお菓子が一つ分入る大きさです。蓋もそれぞれ付いているので銘々盆としても使えるかと思います。

巳年になぞらえ、蛇の鱗に見立てて使ってみても良さそうです。