九谷豊果文中皿(西川愛石作)

2014年12月06日

本格的な雪が降り始めました。雪が降ってくると一気に外が静かになりますね。まさに「深々」という言葉がぴったりな今日の金沢です。

 

さて本日ご紹介するのは緑と赤にぱっと目を魅かれる九谷のお皿です。

<骨董のはなし>_MG_5900

九谷豊果文中皿(西川愛石)

口径 14.5cm

底径 7.5cm

高さ 2.5c

見込みいっぱいに絵付けが施されていますが、よく見ると蓮を中心に描かれているのは桃や柿、柘榴に銀杏などたくさんの果物です。

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果物だけでいえば秋の味覚ばかりですので、一見秋向きのお皿のようです。しかし、中心にたくさん実をつける蓮が描かれていることから、豊穣や子孫繁栄などの意味をこめたおめでたい図柄であると考えられます。

筆遣いも美しく、濃淡様々な緑とそして赤がとても目をひくこのお品、クリスマスからそしてお正月にかけて使ってみてはいかがでしょうか。

今回は冷えた体を暖めるコーヒーのカップのソーサーとして使ってみました。

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このカップとソーサーの取り合わせはリニューアル時より石黒商店がおすすめ、そして提案している形です。伊万里焼と現代作家のカップや、大聖寺伊万里とイギリスのアンティークカップなど組合せを定期的にかえておりますのでご来店の際は是非チェックしてみてくださいね。(今回は水野克俊作 白磁面取りカップを使いました。)

 

また、西川愛石は九谷焼の作家であり現在二代目でいらっしゃいます。(今回の皿は初代かと思われます)