鳳凰文茶托

2017年07月22日

 

来週の土曜日には北國花火大会が開催されるなど、これからが夏本番ですね。

さて、先週は汲出し茶碗をご紹介しましたが今回はあわせて使える茶托をご紹介いたします。

 
鳳凰文茶托

直径 12・0cm
底径  4.5cm
高さ  2・0cm

 

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オーソドックスな形の茶托ですが、よく見てみると茶托の見込と裏面は艶やかな黒塗で表面には変り塗の地におっとりとした鳳凰の文様が描かれていてなかなか凝っています。

また、黒く重そうに見えますが木地がそれなりに薄く挽かれているので手取りが軽いのも嬉しいですね。

 

このお品の場合の変り塗は、表の装飾では黒漆で仕上げたあと見込のまわりにさび漆などで凹凸をつけ、色漆で鳳凰の文様を描きさらにその上から金銀粉を蒔いて仕上げています。

朱漆で描かれた鳳凰の茶托と青漆で描かれた鳳凰の茶托の二種類あり、地の色もそれぞれに少し変えてあるのがまた面白いです。

変り塗の地が金属である砂張のようにも見え、全体に渋い色合いなので合わせる器を引き立たせてくれるように思います。

ついついメインのものに目がいきがちですが合わせるものにも気を遣うことでおもてなしの気持ちを表せたり、その心配りに気付いてもらえた時に喜びがある気がします。

 

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茶托はお客様にお茶をお出しする際に使われる印象が強いですが、ご自宅でのリラックスタイムにも登場すると少し丁寧なくらしを演出してくれます。

この時期は冷たいものばかり飲みたくなりますが、冷房で冷えた体を温かなお茶で暖めてほっと一息ついてはいかがでしょうか。

 

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