観林筆 北陸名所名物画帖
2017年08月18日
最近は過ごしやすい天気の日が多く、秋の気配も感じるようになりましたね。
お盆休み中の金沢は帰省や観光で多くの人が訪れ賑わいをみせていました。
さて、本日は色使いの爽やかな北陸の名所を描いた楽々帖をご紹介いたします。
徳永観林筆
北陸名所名物画帖
こちらのお品は徳永観林が昭和19年の夏に小松にて北陸の風景を描いた25枚の絵からなる画帖です。
徳永観林(1890-1975)は明治から昭和にかけて活躍した東京生まれの日本画家です。
鈴木華邨、野田九浦に師事し、帝展にも何度か入選しました。
花鳥・人物・魚介の絵を得意とし、大正初期からたびたび小松を訪れ数寄者の注文に応じて絵筆をとりました。
画帖には五人扶持の松、那谷寺と思われるお寺や東尋坊、内灘砂丘などの名所や古九谷の絵皿や、甲の下のきりぎりすの絵など北陸にまつわるモチーフが描かれています。
甲の下のきりぎりすの絵は芭蕉が小松で芭蕉が詠んだ「むざんやな 甲の下の きりぎりす」の句をもとにしています。
絵を見ながらその地に思いを馳せてみたり、どこの場所を描いたのか、その意図など想像を膨らませながらご覧ください。
また、店内もお品を入れ替えましたのでお近くへ起こしの際はお立ち寄りくださいね。