伊万里大根画蓋物碗
2017年12月16日
水気を含んだ重たい雪や突風と共に大粒の霰が走る、師走の金沢。
新しい年を迎える準備で慌しくされている方も多いのではないでしょうか。
少し気が早いですが、今回は七草粥にぴったりの蓋物碗をご紹介いたします。
伊万里大根画蓋物碗 <大正~昭和>
口径 12.0cm
底径 5.3cm
高さ 8.5cm
たっぷりと身は深く、蓋は浅く、閉めると口縁部まで沈み内側にも菱の文様が描かれているのが見えます。
側面には白い地に葉を大きく広げる二股大根と蝶が描かれています。
金彩で輪郭が描かれ蝶も舞い少し浮かれたような雰囲気に見え可愛らしい器です。
蓋裏と見込の松竹梅もおめでたいですね。
余白の描き込みがなくすっきりとしていることもあり、ほかの器と取り合わせがしやすくお勧めです。
文様としてもこの時期よく描かれる大根ですが、根の分かれた二股大根は大黒天にお供えし、豊穣や子孫繁栄をお祈りする特別な意味もあります。
おめでたいときはもちろん、蝶も描かれているので春先まで十分に使うことができます。
七草粥などに優しい色合いの蓋物碗、年明けに向けていかがでしょうか。