払子
2014年07月05日
払子(ほっす) 18世紀 清朝
金沢のお盆は7月なので今回のお品はお盆の季節に合わせて仏事に使用される「払子」をご紹介致します。
払子は獣毛や麻などを束ね、柄につけたもので法要の際に僧侶が威儀を示すために用いる法具です。禅門では日常使用している払子が法そのものを表す象徴とされました。現今では、禅門だけでなく法要のときにも多くの宗派で使われています。
このお品は、毛の編み方、柄の仕上げや細工で唐物であると判断できます。毛の束が編み込まれて模様になっておりよく見ると外側が15束、内側に5束と二段の作りになっています。払子は法要や年忌などのお茶会のときに脇床に飾られることがほとんどです。
もとはインドで虫類の殺生が禁じられていた禅僧が修行中に悩まされる蚊などを殺す事無く追い払うために使われた道具でした。
最近では石黒商店にもお庭で蜂を見ることがあります。もちろん店内には入っては来ませんができれば殺生は避けたいものです。