九谷染付(虫紋)小皿
2014年07月28日
<骨董の話>
今日はこれからの季節にぴったりな小皿をご紹介します。
九谷染付(虫紋)小皿 大正頃
口径 12.0 cm
底径 6.8 cm
高さ 2.0 cm
区切られた窓に描かれた花、隙間をうめる文様、幾何学的な帯。
たくさんのものが描かれているにも関わらず涼しげに見えるのは、余白をうまく使って描かれた虫がいるからでしょうか。岩場の上にたたずむ様子がとても魅力的です。
このお皿は中国のものの写しですが、細かい部分までしっかり作り込まれています。おそらくオリジナルを忠実に再現した結果だと思われます。
写真ではわかりにくいですが、例えば見込みは模様によって盛り上げてある部分と窪ませてある部分があったり、高台内には何本もの筋が施されていたりと手に取って初めて発見した事もありました。
お菓子をのせても、お漬け物をのせても、お香をのせても…存在感は出しつつも主役の邪魔はしない、使い勝手のよいお皿です。