緑釉壷
2015年05月02日
お茶の世界では炉から風炉へと変わる季節になりました。店内は少しお品も入れ替わり、夏に向けて涼しげなものを増やしてみましたので是非お立ち寄りください。
GWの営業についてですが、3日〜6日は日曜、祝日ですので通常通りお休みをいただきます。ご了承ください。
<骨董のはなし>
さて本日ご紹介するお品は緑の釉薬が鮮やかな壷です。
緑釉壷(中国漢代)
口径 7.2cm
底径 7.5cm
高さ 18.0cm
中国の漢代に作られた壷(副葬品)ですので今から約1800年以上前に作られたお品です。
壷というと大きなものを想像される方が多いと思われますが、この壷は高さ20cmにも満たない小さなものです。
緑の釉薬1色しかかけられていないにも関わらず、鮮やかで表情豊かです。とても1800年以上前に作られたとは思えません。また土の中で時代を経たことによって表れた銀化(ラスター)ツヤもとても面白い様子を見せてくれます。
口のところには3点目跡がみえます。これは対口(ついくち)焼成の際に逆さにして焼いた跡だと思われます。逆さにして焼いたおかげで釉薬が垂れ、しっかり頸部まで釉薬がかかっています。
残念ながら水を入れると底の部分からじんわりを漏れてしまいますが、そのまま飾っていただいて十分存在感と魅力のあるお品だと思います。
ご自宅のお気に入りの場所にいかがでしょうか。