伊万里龍鳳凰紋小皿
2015年07月04日
今日はお客様からもお問い合わせが多く、使いやすい小皿をご紹介します。
これまでにも石黒商店では雑誌にて小皿をとりあげていただいたり、ネットショップで販売をしておりましたが、今回はまた違った雰囲気のお品となっております。
<骨董のはなし>
伊万里 龍鳳凰紋小皿(明治)
口径 9.5cm
高さ 2.5cm
底径 5.0cm
鳳凰と龍が描かれ、カラフルな五彩の雲がたなびく様子などから中国の写しものであることが伺えます。
金と青が白の地にとても映え、たくさんの模様が描かれながらも爽やかな印象をうけます。遠目からだとイスラーム建築でよく見られるアラベスク文様のようにも見えますね。
さて、龍と鳳凰といえば、中国では瑞獣としても知られています。
瑞獣とは何か良いことが起こる兆しとして現れる、特別なおめでたい動物のことです。(他にもビールでおなじみの麒麟や背中に蓬莱山を背負った霊亀などが知られています)
飄々とした鳳凰の顔と少しデフォルメされてユーモラスな龍の顔もこのお皿のおもしろい所です。
側面は見込み中央で二重に囲まれた花と同じ、多弁の花と朝顔のような合弁の花が交互に描かれ、蔦で繋がれています。よくあるモチーフのように思いますが、草に点々と使われた緑の釉薬と金で描かれた独特な合弁花が個性的です。
異国の雰囲気も併せ持ったこの小皿、白い器とあわせてすっきりと使ってみてはいかがでしょうか。